COLUMN
雨漏りの原因の調べ方|屋根以外?結露?見分け方と6つの調査方法
天井や壁にしみが出てきたけれど、屋根が原因なのか分からない方へ。
SUMMARY
結論:原因は屋根とは限りません。まず記録をとって、調べ方を選んでもらいましょう
しみの出ている場所と、雨水の入口は離れていることがよくあります。 外壁・窓まわり・ベランダ・配管の穴から入ることもあれば、雨漏りではなく結露のこともあります。
調べ方は大きく6つあり、それぞれ分かることと分からないことがあります。 いつ・どんな雨で・どこに出たかを記録しておくと、調べ方を選びやすくなり、原因にたどり着くまでが短くなります。
RECORD
まず、ご自身で記録できること
調査をする人は、雨漏りが起きている最中を見られるとは限りません。 住んでいる方の記録が、いちばんの手がかりになります。 気づいたときに、次のことをメモしておいてください。
- いつ
- 気づいた日時と、雨が降り始めてからどのくらいで出たか。雨がやんだあとも続いたか。
- どんな雨のときか
- 強い雨か弱い雨か、風が強かったか、どちらから吹いていたか、どのくらい降り続いたか。台風や長雨のときだけ出る、ということもあります。
- どこに
- 何階のどの部屋の、天井か壁か。窓の上か、部屋の角か、真ん中か。
- どう出たか
- しずくが落ちた、しみが広がった、クロスが浮いた、カビが出た、においがする、など。
- 毎年くり返すか
- 去年も同じ季節に、同じ場所に出たか。出る季節がいつも決まっているかどうかは、結露との見分けにも使えます。
写真の撮り方は雨漏りの応急処置の記事にまとめています。 しみは乾くと見えにくくなるので、出ているうちに撮っておくのがおすすめです。
RAIN OR DEW
雨漏りか、結露か
冬に天井や壁が濡れたり、しみやカビが出たりするのは、雨漏りではなく結露のことがあります。 見分けの手がかりは、時期・場所・状態の3つです。
| 手がかり | 結露を疑う | 雨漏りを疑う |
|---|---|---|
| 時期 | 雨と関係なく、寒い朝や暖房を使う季節に出る。毎年同じ季節にくり返す | 雨の日や雨のあと、とくに強い雨・横なぐりの雨・長雨のあとに出る |
| 場所 | 北側の部屋の壁の角、窓まわり、押入れやクローゼットの奥、家具の裏 | 天井の真ん中や壁の一部など、限られた場所。窓の上の壁 |
| 状態 | 面全体がしっとり濡れる。黒いカビが点々と出る | しずくが落ちる・流れる。しみが輪じみのように広がる |
この3つを、順に答えていく形にしたのが次の図です。
Q1が「はい」
はい
両方ありうる 調査で確かめましょう
いいえ
雨漏りの可能性が高い 天井の真ん中や壁の一部に出るなら、なおさらです
Q1が「いいえ」
はい
結露の可能性が高い 換気で変わるか様子を見ましょう
いいえ
両方ありうる 配管の水漏れも含めて調査を
※この図は目安です。雨漏りで濡れた断熱材が結露を起こしやすくなるなど、 両方が重なっていることもあります。はっきりさせるには現地での調査が要ります。
雨の降っていない日に水が出る場合は、給水管・排水管からの水漏れのこともあります。 家じゅうの蛇口を閉めた状態で水道メーターが動いていれば、水漏れの可能性があります。
OTHER ENTRY POINTS
屋根以外から来る雨漏り
「雨漏り=屋根」と思われがちですが、雨水の入口は家じゅうにあります。 2階建ての1階の天井や、窓のまわりにしみが出ている場合は、屋根以外から来ている可能性も考えておきたいところです。 入りやすいのは次の6か所です。
- 外壁のひび・目地
外壁のひび割れや、板と板のすき間を埋めるコーキングが切れた所から、雨が壁の中に入ります。
- 窓サッシのまわり
サッシと外壁のすき間のコーキングや、窓の上の水切りの傷みから入り、窓枠や窓の下の壁にしみが出ます。
- ベランダ・バルコニー
床の防水の傷みや、排水口に落ち葉やごみがたまって水があふれると、真下の部屋の天井に出ることがあります。
- 換気フード・配管の貫通部
換気扇のフードや、エアコンの配管が壁を抜ける穴のまわりから入ることがあります。
- 雨どい
つまって雨水があふれると、軒先や外壁を伝って、思わぬ所から入ることがあります。
- 屋根
瓦のずれ・割れ、棟、谷どい、板金の浮きなど。屋根材の下の防水シートが傷んでいると、表面がきれいでも漏れます。
水は低いほうへ流れるだけでなく、壁の中や屋根の下地を横に伝うこともあります。 しみの真上に入口があるとは限らないのは、このためです。 見えている場所を市販のコーキングでふさぐと、水の逃げ道をふさいで、かえって原因を見つけにくくすることがあります。
③のベランダから入っていそうなときは、水が入りやすい場所と防水のやり直しの目安をベランダからの雨漏り|水が入りやすい5か所と、防水のやり直しの目安にまとめています。
コーキングで止まる雨漏りと、止まらない・かえって悪くなる雨漏りの見分け方は、雨漏りは塗装やコーキングで止まる?症状別の見分け方と、業者に聞く4つのことにまとめています。
6 METHODS
雨漏りの調べ方6つ
どの調べ方にも、分かることと分からないことがあります。 1つで決まることもあれば、いくつかを組み合わせて絞り込むこともあります。
表は横にスクロールできます。
| 調べ方 | 分かること | 分からないこと・苦手なこと | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| | 瓦のずれや割れ、外壁のひび、コーキングの切れ、雨どいのつまりなど、表面に見える傷み。室内のしみの位置と広がり。 | 屋根材の下の防水シートや、壁の中の水の通り道は見えません。見えている傷みが、本当の入口とは限りません。 | 最初に行う調べ方。ほかのどの調べ方を使うかを決めるために。 |
| | 野地板や垂木の濡れ跡、断熱材の濡れ、水が伝ってきた筋。室内のしみより、入口に近い場所が分かることがあります。 | 点検口が無い・狭い家では入れません。断熱材や構造材に隠れて見えない範囲があります。1階の天井には使えません。 | 2階(いちばん上の階)の天井にしみが出ているとき。 |
| | 疑わしい場所に順に水をかけ、雨漏りが再現すれば、そこが入口だと確かめられます。 | 風向き・雨の量・長雨などの条件がそろわないと、水をかけても再現しないことがあります。水をかけていない場所のことは分かりません。 | 入口の候補が、いくつかに絞れているとき。 |
| | 表面の温度の差から、壁や天井の中で水を含んでいそうな範囲を、壊さずに広く見られます。 | 温度の差が出にくい天気・時間帯では写りにくくなります。温度の差は水以外(断熱材の欠け、日当たり)でも出ます。分かるのは濡れている範囲で、入口そのものではありません。 | 濡れている範囲が広く、どこから調べるか見当をつけたいとき。散水と組み合わせることがあります。 |
| | 紫外線を当てると光る液を疑わしい場所から流し、室内側に出てきた所を紫外線ライトで確かめます。入口の候補ごとに液を変えて、どこから来たか区別できる場合があります。 | 実際の雨の降り方を再現するものではありません。液が出てくるまで時間がかかることがあります。 | 入口の候補が複数あり、どれが原因かを区別したいとき。 |
| | 人が屋根に上がらずに、屋根全体の瓦のずれ・割れや棟、板金の浮きを撮影できます。写真をいっしょに見ながら説明を受けられます。 | 屋根材の下や、瓦の裏側は写りません。電線・樹木・隣の家が近い場所では、飛ばしにくいことがあります。 | 屋根が急・古い瓦屋根など、上がるのが危ないとき。屋根の全体を見たいとき。 |
散水調査でも、再現できないことがあります
散水調査は、原因を「確かめる」ための方法です。ただ、雨漏りは 風の向き・雨の量・降り続いた時間の条件がそろったときにだけ起きることがあり、 ホースで水をかけても同じ状態を作れない場合があります。 「台風のときだけ漏れる」「長雨の3日目に出る」といった記録があると、調べる場所と水のかけ方を絞りやすくなります。
調査の費用について
調査費を無料にしている会社と、有料の会社があります。 散水調査や赤外線調査は、時間と人手、機材が要るため、有料のことが多い調べ方です。 頼む前に、どの調べ方をするのか、費用がかかるのかを確かめておくと安心です。
KYOTO HOMES
京都の家で気をつけたいこと
町家や古い瓦屋根
古い瓦屋根には、瓦の下に土を敷いて瓦を留める 土葺き(どぶき)のものがあります。 棟の漆喰がはがれたり、屋根と屋根が交わる谷の部分(谷どい)の板金が傷んだりすると、 そこから入った水が葺き土にしみ込み、しばらくたってから室内に出てくることがあります。 雨がやんだあとにしみが広がるのは、このためのこともあります。
棟の漆喰のはがれや瓦のずれを地上からどう見るか、症状ごとにどう直すかは、瓦屋根の修理|ずれ・割れ・漆喰のはがれ、それぞれの直し方にまとめています。
町家は、隣の家と壁や屋根が接していたり、すき間がごく狭かったりします。 隣の家との境目から水が入っている場合、自宅の側だけを見ても原因が分からないことがあります。
家が密集している場所
家どうしが近いと、足場を立てる場所が限られます。散水調査では、かけた水やしぶきが隣の家にかかることもあるため、 調査の前に、お隣へひと声かけておくとトラブルを防げます。
ドローンでの撮影は、家が密集している地域(人口集中地区)の上空では、 航空法により、原則として国土交通大臣の許可が必要です。 ドローンを使う調査を頼むときは、許可を取って飛ばすかどうかを確かめておくと安心です。 長い竿の先にカメラを付けた高所カメラで、屋根を撮影する方法もあります。
BEFORE YOU ASK
調査を頼むときに伝えるとよいこと
最初に記録した内容が、そのまま役に立ちます。お問い合わせのときに、分かる範囲で次のことを伝えてください。
- 気づいた日時と、そのときの雨の強さ・風向き・降り続いた時間
- しみや水の出ている場所(何階のどの部屋の、天井か壁か)と写真
- 毎年同じ季節・同じ場所に出るか
- 建物のおおよその築年数と、屋根の種類(瓦・スレート・金属など。分からなければ屋根の写真)
- これまでに雨漏りの修理や、屋根・外壁の工事をしたことがあるか
- 隣の家と壁や屋根が接しているか、家のまわりに足場を立てる場所があるか
京都やねリフォームにご相談いただくと、お住まいのエリアを担当する施工店が現地調査を行います。 どの調べ方をするか、費用がかかるかは、調査の前に担当施工店にご確認ください。
しみの原因が分からないときは、京都やねリフォームにご相談ください。お住まいのエリアを担当する施工店が、現地で原因を調べます。
070−8456−4032受付時間 平日・土日祝 10:00〜19:00
時間外はフォームから承ります。翌日の朝一番にご連絡します。
24時間受付のフォームで相談するFAQ
よくいただくご質問
雨漏りの調査は無料ですか?
調査費を無料にしている会社と、有料の会社があります。散水調査や赤外線調査は、時間と人手、機材が要るため、有料のことが多い調べ方です。頼む前に、どの調べ方をするのか、費用がかかるのかを確かめておくと安心です。
調査をしても、原因が分からないことはありますか?
あります。散水調査は、雨漏りしたときと同じ風向きや雨の量がそろわないと再現しないことがあり、入口が1か所とは限らないためです。その場合は、次に雨漏りしたときの日時と雨の様子を記録し、別の調べ方を組み合わせて絞り込んでいくことになります。
結露か雨漏りか、自分で確かめる方法はありますか?
断定はできませんが、傾向は記録で分かります。雨の日のあとに出るか、雨の降っていない寒い朝にも出るか、北側の壁の角や窓まわり・押入れに出るか、毎年同じ季節に出るか。この記事の判定フローで、どちらを疑うべきかの目安をつけられます。
天井のしみが乾いたら、そのままにしておいてもいいですか?
しみが乾いても、雨水の入口はそのまま残っている場合があります。しみの縁に鉛筆で薄く印を付けて写真を撮っておくと、次の雨で広がったかどうかが分かります。広がっていれば、雨漏りが続いている目安になります。
雨の降っていない日に、水が出てくるのはなぜですか?
結露のほか、給水管や排水管からの水漏れの場合があります。家じゅうの蛇口を閉めた状態で水道メーターを見て、メーターが動いていれば水漏れの可能性があります。その場合は、屋根や外壁ではなく水道の修理の対象です。
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