COLUMN

天井のシミは雨漏り?結露・水漏れ・動物、5つの原因の見分け方

白い天井に茶色い輪じみができた室内のイラスト

天井にシミを見つけて、雨漏りかどうか不安な方へ。

SUMMARY

結論:雨のあとに出る・広がるなら雨漏りを疑います。雨と関係ないなら、結露や水漏れ、動物も考えましょう

天井のシミの原因は、雨漏りだけではありません。 結露、上の階からの水漏れ、水道管・排水管の水漏れ、ネズミやハクビシンなど動物のおしっこでも、同じようなシミが出ます。 いちばんの手がかりは、雨とのつながりです。

どの原因でも、シミの縁に印をつけて写真を撮っておくと、あとで広がり方が分かります。 屋根や天井裏には上がらないでください。 いま水が落ちてきているなら、先に雨漏りの応急処置をご覧ください。

5 CAUSES

天井のシミ、5つの原因の見分け方

まず、いつ出たか(雨のあとか、天気と関係ないか)と、 シミの真上に何があるか(屋根か、上の階の部屋や水まわりか)を思い出してみてください。 それだけで、疑う原因をかなり絞れます。

左上は屋根から入る雨水、右上は天井の隅の結露、左下は上階の浴室からの水漏れ、右下は天井裏の配管からの水漏れを示す図解
左上:雨漏り右上:結露 左下:上の階からの水漏れ右下:配管の水漏れ 雨漏り・結露・水漏れの例を示した図です。シミの見た目だけでは原因を決められません。

表は横にスクロールできます。

原因 出やすいとき 出やすい場所 ご自身で確かめられること
雨漏り 雨の日や雨のあと。とくに強い雨・横なぐりの雨・長雨・台風のあと いちばん上の階の天井、窓の上、ベランダの真下の部屋 シミの縁に印をつけて、次の雨で広がるかを見る
結露 雨と関係なく、寒い季節の朝や、暖房を使う時期 北側の部屋の天井の隅、外壁ぎわ、押入れの天井。黒いカビが点々と出やすい 換気や暖房の使い方を変えると、濡れ方が変わるかを見る
上の階からの水漏れ 天気と関係なく。上の階で水を使ったあと 真上が浴室・トイレ・台所・洗濯機置き場の所 上の階で水を使った時間と、濡れる時間が合うかを見る
水道管・排水管の水漏れ 天気と関係なく、晴れの日も続く 管が通っている所の下。水まわりの近く 家じゅうのじゃ口を閉めて、水道メーターが回っていないかを見る
動物(ネズミ・ハクビシンなど)のおしっこ 天気と関係なく。夜に天井裏から足音や物音がするころ 天井の隅や、天井裏の同じ所の下。形がいびつで、同じ所に何度も出やすい シミのまわりにツンとしたにおいがないか、夜に天井裏で物音がしないかを確かめる

※目安です。雨漏りで濡れた所に結露が重なるなど、原因が1つとは限りません。はっきりさせるには現地での調査が要ります。

シミの色と形で分かること

左から、茶色い輪じみ、天井の隅の黒いカビの点々、水を含んで下にふくらみしずくが落ちる天井の比較イラスト
茶色い輪じみ黒い点々ふくらみ・しずく ふくらんだ天井の真下には近づかないでください。
  • 茶色い輪じみ:濡れて乾くと、縁に輪のような跡が残ります。雨漏りによく見られますが、 ほかの水漏れでも同じ色になるので、色だけでは決められません。
  • 黒い点々:カビです。結露の多い部屋の隅に出やすいほか、雨漏りで濡れた状態が続いたときにも出ます。
  • しずくが落ちる・天井がふくらむ:いま水が入ってきている状態です。次の章の「今日できること」を先にしてください。

2階建ての1階の天井なら、屋根以外も疑う

1階の天井の上にあるのは、屋根ではなく2階の部屋です。 真上が2階の浴室やトイレなら水まわりからの水漏れ、ベランダや窓の下なら、そこから入った雨水のことがあります。 屋根以外から雨水が入りやすい場所と、雨漏りか結露かを見分ける判定の図は、 雨漏りの原因の調べ方にまとめています。

ただ、いちばん上の階だから屋根、1階だから水道管、と決めつけることもできません。 水は柱や梁(はり)を伝って、入った所から離れた場所にシミを作ることがあるためです。

においや夜の物音があるなら、動物も疑う

天気と関係なくシミが出て、そのまわりにツンとしたにおいがある。夜に天井裏から足音や物音がする。 こんなときは、ネズミやハクビシンなどが天井裏にすみつき、おしっこが天井にしみ出ていることがあります。 形がいびつで、同じ所に何度も出るのも手がかりです。

天井裏の小さなネズミと、その下の天井にできたシミを示す断面図
天井裏の動物が原因でシミができる場合のイメージです。シミの見た目だけでは原因を決められません。

この場合は、屋根を直してもシミは止まりません。 天井裏に入って確かめるのは危ないので、ご自身では入らないでください。

動物がいそうなときに知っておいてほしいことを、京都市・京都府・環境省の案内をもとにまとめます。

ご自身でしないでください

  • 天井裏に入って、動物を探したり追いかけたりしない。 上に書いたとおり、天井裏に入るのは危険です。
  • フンやおしっこの跡、死がいを素手でさわらない。 ネズミは病気をうつしたりダニを運んだりすること、アライグマは危ない病原体を持っていること、 ハクビシンのフンやおしっこはダニのもとになることが、京都市や環境省の案内に書かれています。
  • ハクビシン・アライグマ・イタチなどを、許可なく捕まえない。 野生の動物は鳥獣保護管理法という法律で守られていて、許可なく捕まえたり殺したりすることは禁じられています。 アライグマは、外来生物法で「特定外来生物」にも指定されています。 なお、家にすむ一般的なネズミ(ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミ)は、ご自身で捕まえても法律で禁じられていません。

どこに相談するか(京都市の場合。動物の種類で分かれます)

  • ネズミ:市が捕まえたり駆除したりはしていないので、ご自身で対処するのが基本です。 駆除のしかたが分からないときは、京都市の医療衛生センターが相談を受けています(ご家庭でできるネズミ対策について(京都市))。
  • アライグマ:京都市は、外来生物法にもとづいてアライグマを捕まえています。相談先は、お住まいの区役所・支所の地域力推進室(まちづくり担当)です。 ただし、捕まえるためのおりは原則として家の外に置くので、天井裏に入りこんでいるときの追い出しは各自で行うよう案内されています(外来生物について(京都市))。
  • ハクビシン・イタチなど:野生の動物で暮らしに困っているときの相談先は、区役所・支所の地域力推進室(まちづくり担当)です。 ただし、天井裏や軒下にすみついたイタチなどについては、市は捕まえたり駆除したりはしておらず、ご自身で対処するよう案内しています(野生鳥獣・虫等に関する相談Q&A集(京都市))。
  • 京都市以外にお住まいのとき:京都府は、野生の動物の被害があれば、お住まいの市町村に相談するよう案内しています(ハクビシンの特徴と対策(京都府))。

追い出し方の基本(京都市の案内)

  1. 動物がいやがるにおいの薬(忌避剤〈きひざい〉)をホームセンターなどで買い、動物のいる場所にまくか、丸めた紙や布にしみこませて置きます。
  2. いったん出て行っても戻ってくることがあるので、入り口と思われるすき間を、金網や板などでふさぎます。 ネズミやイタチは、体に見合わない小さなすき間からも入ってきます。
  3. ご自身で難しいときは、駆除の業者などに頼みます(費用は自己負担です)。 ネズミは、市販のネズミ捕りや殺そ剤(毒エサ)も使えますが、小さな子どもやペットが口にしないよう十分に気をつけてください。

入り口が屋根や軒のすき間なら、ふさぐのは工事です

動物が出入りしているすき間が屋根や軒にあるときは、ふさぐのは屋根の工事になります。 ご自身で屋根に上がったり、はしごで軒をのぞいたりはしないでください。 京都市も、建物の中の対策は工務店が対応してくれる場合がある、と案内しています。

動物を追い出したあと、入り口のすき間をふさぐ工事は、京都やねリフォームにご相談ください。 お住まいのエリアを担当する施工店が、すき間の場所を調べ、ふさぐ工事を行います。 動物の追い出しや捕獲そのものは、上の相談先の案内にそって、ご自身か駆除の業者で行ってください。

TODAY

今日できること(安全なことだけ)

まず、急ぎ具合を見てください

今すぐ相談

しずくが落ちている/天井がふくらんでいる/照明やコンセントの近くが濡れている

先に、すぐ下の手順で、身の安全と家財を守ってください。

数日のうちに相談

雨のたびにシミが広がる・濃くなる/黒いカビが出てきた/においや夜の物音がある

天井の裏では、見えているより広く濡れていることがあります。

印をつけて様子を見る

乾いていて、印をつけてから広がっていない古い跡

次の雨のあとにもう一度見て、広がっていれば相談してください。

今日、ご自身でできること

  1. シミの縁に印をつけて、写真を撮る

    シミの縁に鉛筆で薄く線を引き、日付を書いて写真を撮ります。次の雨や数日後に見比べると、広がっているかどうかがはっきり分かります。

    左は鉛筆で天井のシミの縁に薄く印をつける様子、右はスマートフォンでそのシミを撮影して記録する様子
    左:シミの縁に薄く印をつける / 右:写真で記録する。日付も書き添え、あとで広がり方を見比べます。
  2. 水が落ちているなら、水を受けて家財を動かす

    しずくが落ちているなら、バケツで受けて、濡れて困るものを離します。手順は応急処置の記事にまとめています。 (雨漏りの応急処置)

  3. 照明やコンセントの近くが濡れていたら、触らずにブレーカーを落とす

    天井の照明のまわりや、壁のコンセントの近くが濡れているときは、スイッチやプラグに触らず、その部屋のブレーカーを落としてください。

  4. 天井がふくらんでいたら、真下に近づかない

    天井板が下にふくらんでいるのは、上に水がたまっている合図です。落ちてくることがあるので、真下から人と家財を離してください。

  5. 晴れた日にも濡れるなら、水道メーターを見る

    家じゅうのじゃ口を全部閉めて、水道メーターの真ん中の「パイロット」(銀色の小さな羽根車)が回っていないかを見ます。回っていれば、どこかで水が漏れています(京都市上下水道局の案内による方法です)。

しないでください

屋根に上る・脚立で屋根をのぞく
濡れた屋根はとても滑り、古い瓦やスレートは踏むと割れます。雨のあとは地面もゆるく、脚立が傾きます。
天井裏(屋根裏)に入る
天井板は、人が乗ることを考えた作りになっていないことが多く、踏み抜いて落ちるおそれがあります。暗いうえに、配線や釘の先もあります。
天井に穴を開けて水を抜く
天井の上がどうなっているか見えないまま穴を開けると、配線を傷つけたり、水が一度に落ちてきたりします。
シミを塗る・漂白して消す
原因が分かる前に消すと、広がっているかどうかが分からなくなり、調べる手がかりが減ります。直すのは原因が分かってからにしましょう。

シミを消してよいのは、原因を直してから

シミを早く消したくなるのは自然なことです。 ただ、消すのは原因を直して、天井がしっかり乾いてからにしてください。 先に消してしまうと、シミが広がっているかどうかが分からなくなり、水が入り続けていても気づけません。

消すときは、天井の仕上げ(壁紙か、板か、塗り壁か)に合った方法を選びます。 強い漂白剤やカビ取り剤は、壁紙(クロス)の色が抜けたり、表面が傷んだりすることがあります。 使う前に、製品の説明で天井や壁紙に使えるかを確かめてください。 乾いたあとも跡が残るときは、壁紙の張り替えや塗り直しで直すこともあります。

ご自身でできることと、できないことの線引きは 雨漏り修理は自分でできる?でくわしく説明しています。

IF LEFT ALONE

放っておくと、何が起きるか

天井のシミは、目に見えている所がいちばん外側です。 天井の裏では、見えているシミより広い範囲が濡れていることがあります。

室内から見える小さな天井のシミと、その裏側で広い範囲が濡れた木材や断熱材を対比する断面図
天井のシミより広い範囲で、裏側の木材や断熱材が濡れている場合のイメージです。実際の傷みの範囲は調査で確認します。

天井の裏の木や断熱材が傷む

濡れたままの木は腐りやすく、断熱材は水を吸うと乾きにくくなります。 雨漏りが長く続くと、屋根材のすぐ下で屋根を支えている板(野地板)まで傷み、 直す範囲が大きくなりがちです。

カビやシロアリが寄ってきやすくなる

湿った状態が続くと、カビが出やすくなります。シロアリも湿気を好むため、 自治体の案内でも「雨漏りや漏水を定期的に点検し、早めに補修」するよう呼びかけられています。

天井板が落ちる・電気の事故につながる

水を含んだ天井板は重くなり、たわんで落ちることがあります。 照明や配線に水が回ると、漏電や火事の原因にもなります。

原因が分かりにくくなる

時間がたつほど、いつ・どの雨で入ったのかが分からなくなります。 台風などの災害が原因の雨漏りは火災保険の対象になることがありますが、原因の確認がしにくくなります。 くわしくは雨漏りに火災保険は使える?をご覧ください。

KYOTO SEASONS

京都で天井のシミが出やすい時期

気象庁の平年値(1991〜2020年の平均)で、京都の1年を見てみます。 シミに気づいた季節も、原因を考える手がかりになります。

左は梅雨の長雨による屋根からの浸水、中央は台風の横なぐりの雨、右は冬の天井の隅にできる結露を示す比較図
梅雨:長雨台風:横なぐりの雨冬:結露 季節ごとの例を示した図です。季節だけで原因を決められるわけではありません。
梅雨(6〜7月)

京都の平年の降水量は 6月 199.7mm、7月 223.6mm で、7月が1年でいちばん多い月です。

雨が続くと、少しずつしみ込んだ水がまとまって、シミになって出てくることがあります。

台風のころ(9月)

近畿地方に台風が近づく数は、平年で年に3.4個。月別では9月の1.1個がいちばん多くなります。京都の9月の降水量は平年 178.5mm です。

強い風で雨が横から吹きつけると、ふだんの雨では入らない所から入ることがあります。

冬(1〜2月)

京都の朝の最低気温は、平年で 1月 1.5℃、2月 1.6℃。1月の降水量は平年 53.3mm と、夏の4分の1ほどです。

雨の少ない冬にシミが出たり広がったりするなら、雨漏りだけでなく結露も疑ってみてください。

町家や古い瓦屋根の家では

古い瓦屋根には、瓦の下に土を敷いた土葺き(どぶき)のものがあります。 入った雨水が土にしみ込み、雨がやんでしばらくしてから天井にシミが出ることがあります。 また、隣の家と壁や屋根が接している町家では、境目から入った水が天井に出ることもあります。 瓦のずれ・割れや漆喰のはがれの直し方は、瓦屋根の修理にまとめています。

BEFORE YOU ASK

相談するときに伝えるとよいこと

分かる範囲で、次のことを伝えていただくと、原因の見当がつけやすくなります。

  • シミに気づいた日と、そのころの天気(雨の強さ・風・台風のあとか)
  • シミのある部屋(何階のどの部屋か)と、真上に何があるか(屋根・部屋・浴室など)
  • 印をつけてから広がったかどうかと、その写真
  • 建物のおおよその築年数と、屋根の種類(分からなければ外から撮った屋根の写真)

京都やねリフォームにご相談いただくと、お住まいのエリアを担当する施工店が現地で原因を調べます。 ご契約・お見積り・保証・ご請求は、担当施工店とお客様との間で直接行います。

なお、水道メーターが回っていて水道管の水漏れだと分かった場合は、水道の修理が先です。 京都市では、家の中の水漏れは「京都市指定給水装置工事事業者」に修理を頼むよう案内されています。 マンションなどの集合住宅なら、まず管理会社か管理組合に連絡してください。

天井のシミの原因が分からないときは、京都やねリフォームにご相談ください。お住まいのエリアを担当する施工店が、現地で原因を調べます。

070−8456−4032

受付時間 平日・土日祝 10:00〜19:00

時間外はフォームから承ります。翌日の朝一番にご連絡します。

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FAQ

よくいただくご質問

天井のシミが茶色いのは、雨漏りのしるしですか?

雨漏りのシミは、茶色い輪のような縁が残ることがよくあります。ただ、上の階や水道管からの水漏れでも、濡れて乾いたあとは同じように茶色く見えます。色だけでは原因は決められないので、雨のあとに出たか、晴れた日にも濡れるかをあわせて見てください。

雨が降っていないのに、天井のシミが広がります。雨漏りではないのですか?

雨と関係なく広がる場合は、上の階からの水漏れや、水道管・排水管の水漏れ、冬なら結露も考えられます。家じゅうのじゃ口を閉めて水道メーターのパイロットが回っていれば、水漏れの可能性があります。その場合は、屋根ではなく水道の修理の対象です。

天井のシミが、雨漏りか動物のおしっこか、どう見分けますか?

雨と関係なくシミが出る・広がる、シミのまわりにツンとしたにおいがある、夜に天井裏から足音や物音がする、という場合は、ネズミやハクビシンなどの動物のおしっこのことがあります。雨のあとに出たり広がったりするなら、雨漏りを疑います。どちらか分からないときも、天井裏にはご自身で入らないでください。

シミが乾いて消えかけています。このままでいいですか?

シミが乾いても、水の入口はそのまま残っていることがあります。縁に鉛筆で薄く印をつけて写真を撮っておき、次の雨で広がるかを見てください。広がっていれば、雨漏りが続いている目安になります。

マンションの天井にシミが出ました。どこに連絡すればいいですか?

まず管理会社か管理組合に連絡してください。上の階の部屋や共用部分の配管が原因のことがあり、どこを誰が直すかは建物の決まりによって違います。賃貸の場合は大家さんか管理会社に連絡します。

天井のシミは、自分で塗って消してもいいですか?

原因が分かるまでは消さないでください。消してしまうと、広がっているかどうかが分からなくなり、原因を調べる手がかりが減ります。シミを消すのは、原因を直したあとにしましょう。

SOURCES

この記事の出典

電話で相談 070−8456−4032 フォーム 24時間受付